原発銀座に行ってきた、その3【敦賀原発】

前回のもんじゅから離れること直線距離で3Km、ぐるっと敦賀半島をまわらなくてはいけないので車で20Km、約45分の敦賀原発を見学してきました。ここは言うなれば「日本原発のパイオニア」、まさにレジェンドなのです。


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なぜそうかと言えば、とにかく話題豊富な原発なのです。

 

①とにかく古い!

日本初の軽水炉で、1号機は1970年開始。2012年現在で42歳です。50代以上の人は、大阪万博で「原子の灯」として会場に送電したのを覚えている人もいるとか。2012年現在、世界で7番目に古い。

 

②一つの発電所に2つの形式の発電炉

沸騰水型原子炉(BWR)と加圧水型原子炉(PWR)が一つの場内にあるのは日本でここだけ!

BWRは東京電力が採用した方式で東日本に多く、日立や東芝や東大が関与。PWRは関西電力が採用した方式で西日本に多く、三菱重工や京大が関与しています。方式が違うので、建屋の形も福島第一のような正方形と、前々回に紹介した美浜原発のような円筒形がある。

 

③断層の真上にある

新聞で大々的に報道していますが、地震の発生原因である断層が発電所直下を走っているらしく、おそらく活断層と見られています。試しに防災科学技術研究所の地震ハザードマップを見たら確かにありました

 

④事業者が特殊

美浜原発、高浜原発、大飯原発のように一般電気事業者の関西電力ではなく、電気卸業者の日本原子力発電が運転しています。通称「げんでん」。各地の電力会社とJ-POWERが出資元。

 

⑤廃炉処理中の炉がある

2003年に発電を停止した新型転換炉「ふげん」があります。2029年に解体完了とのこと。原子炉廃止措置研究開発センターという施設も併設されています。

手前の灰色の高い建物が、42歳の一号機、その後ろの円筒が「ふげん」。かつて世界最大のMOX燃料を使用した炉でした。福島第一原発3号機の約7倍。

 

⑥相次ぐ放射能漏れ事故

1981年に排水口から放射能物質が漏洩し事故隠していたことが発覚したり、震災直前の2011年1月には緊急炉心冷却装置が作動しないことが判明したり、震災後の2011年5月に微量の放射性ガス漏洩だったり、地味に重大事故を起こしている。

 

⑦でも、3号機と4号機を作ろうとしている

1号機と2号機の山ひとつ挟んだ反対側に、3号機と4号機を2004年から建設中。

Google mapsで確認しても更地になっているのが確認できます。三菱重工の世界初の新型PWRで出力150万Kw(福島第一2号機の約2倍)だそうです。

 

■厳戒態勢、だがツメは甘め

取水口が発電所入り口に近くでウロウロしていたら職質されました。ただ、50m先の海(上記の放射能漏れした排水口の目の前!)で遊んでいる人がいるので基準が不明。反対運動もけっこうあるとか。

聞いたところ、取水口はテロの標的にされやすいとのこと。だけど、展望台から丸見え。このページTOPの写真にも写ってます。あと、なぜか入り口に、信用金庫の出張所があったのですが、いくらネットで検索しても店舗として出なかった。なにか理由があるのでしょう。

ここで敦賀市が得た電源三法交付金(原発マネー)は、やたら立派な駅前のアーケード街や、いつも改装工事中の福井病院、私もお世話になったスパ施設に使われているとのこと。

ちなみに、原発に対する地元の感情や意識は、道路標識から読み取れます。

福井県内では「原発」ではなく、「原電」とちょっと濁して表示している。それに対して、

佐賀県の玄海原発は大っぴろげ。地元の方に聞いたところ、玄海原発は地元九州の誇りらしいので偽る必要がないとか。本当かどうかはわかりませんがこういったところが楽しいところです。

次回は、大飯原発と高浜原発です。

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